2012年5月31日

Facebookの上場は失敗ではない



こんにちは、きねぶちです。

先日Facebookが史上最大のIPOを果たしました。調達した額は1兆円をゆうに越えます。

しかし、株価は公開初日に10%下落、現在はIPO価格を割り込んで16%以上、下落しています。


FacebookのIPOは失敗だったか

フェイスブックのIPOは金融業界が情報を操作し、小口投資家が貧乏くじを引かされたとの見方があります。

何を言っているのかというと、IPOの直前に引受会社のモルガン・スタンレーが、株式の公開直前に「モバイルユーザが増えていることが原因で広告収益が減少する」として、業績予想を下方修正したのに、この情報が一部大口投資家にしか知らされていなかったことを指します。

これに怒りを覚えた小口投資家がFacebookと引受会社を提訴するという騒ぎにまでなっています。

Facebookの上場は失敗ではない

金融筋では、「Facebookの上場は失敗だった」とする見方が一般的なようです。

数字だけ見れば、42ドル→38ドル→31ドルと暴落と言っていい下がり方をしていますし、初値で買った人々の怨嗟の声が市場に満ち溢れるのは理解できます。

公開日に取引所のシステムがダウンしたという信じられないような不運なできごともありました。

ですから、「金融的」に見れば失敗であるという判断をくだされるのは仕方ないでしょう。

FacebookのIPOは期待はずれも甚だしく、儲けたのはFacebook幹部、引受会社、一部大口投資家だけだという意見もあるのは分かります。

「われわれは金を稼ぐためにサービスを作っているのではない」

ただ、きれいごとかもしれませんが、そんなものはFacebookの本質とはなんの関係もありません。

小口投資家が損をしようが、引受会社が1億ドルの利益をあげようが、どうでもいいことです。

ザッカーバーグの言う「われわれは金を稼ぐためにサービスを作っているのではなく、よりよいサービスを作るために金を稼いでいる」という言葉がすべてをあらわしています。

ハッカーと金融界とでは、価値観も行動原理も評価指標も、何もかも違います。

金融界の評価指標に照らせば「大成功とは言いがたい(事前のイメージやFacebookの規模感からして)」というだけのことです。

もっと言えば、「IPOに乗じてまんまとうまくやれなかった」人々が、儲けられなかったことを愚痴り、怒りの矛先をFacebookやナスダックに向けているだけなのです。

数少ないFacebook擁護の見解を述べるTechCrunchの記事で、TwitterやTumblrに投資してきた著名投資家フレッドウィリアムは次のように述べています。

Facebookにとって株価はさして重要な問題ではない。ザッカーバーグは信じられないような巨大で堅牢なプラットフォームと組織を構築することに成功した。Facebookにとっては株価が25ドルだろうと50ドルだろうと問題ではない。

まったくそのとおりだと思います。

ザッカーバーグ(や他の幹部が)がユーザ体験を軽視し始めるときにのみ、Facebookの失敗が始まるでしょう。そして、今のところそれはありそうにないシナリオだと思います。

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