こんにちは。きねぶちです。
studygiftという学費支援サービスがいろいろな意味で話題になっています。
話題の中心は、早稲田大学の女子学生、坂口綾優さん。
僕は「早稲田大学学費未納による抹籍」ていうのを経歴に書いていた時期がありますが、それとは関係なしに、ずっとこの人のことが気になっていました。
坂口綾優さんの写真
Instagramとは、iPhoneの写真好きには有名な写真共有サービスで、撮った写真をかっこよく加工してみんなに見せられるものです。
僕が坂口綾優さんをフォローしていた理由はただひとつ。
圧倒的にいい写真だったからです。
他にもいい写真を撮る人はたくさんいましたが、この人の写真はどこか違いました。なにか、強烈に人を惹きつける魅力がありました。
フォロワーが数百人いれば多いほうという当時のInstagramにあって、この人は1万人のフォロワーを獲得していました。
そうだろうな、と思いました。だっていい写真だもの。
フォローしてから、若くて可愛い女性だということが分かりましたが、特に何も思いませんでした。
若くて可愛くていい写真を撮る女性なら、他にもたくさんいましたから。
坂口綾優さんの強烈な才能
その後、Google+でフォロワー数が日本一になったというニュースを見かけました。「へぇー」と思ってサークルを見てみると、相変わらずいい写真をアップしていました。その頃、坂口綾優さんのインタビューが掲載されました。
僕が興味深かったのは、次の発言です。
「いい写真は分からないが、バズる写真は分かる」
いい写真ではなくバズる写真を見分ける才能があるということです。「どれが芸術的にいい写真かは全く分からないけど、バズる(大きな反響が来る)かバズらないかは、パッと見で分かります」
坂口綾優さんは、インタビューでこう言っています。
そして、そういう「バズる写真」を撮るために毎日早朝に起きて朝焼けの写真を撮り続けていたそうです。
これはすごい才能だと思いました。バズるかどうかが分かると才能というのは、写真だけではなく他のあらゆる分野に応用できます。
ネットでは、写真としては別に普通だとか、顔も別に普通だとか、「普通で大したことないのに」という反応が多かった気がします。
しかし、写真も普通で女の子としても普通だけど、バズらせる才能が普通じゃないのです。それで日本一になっているのです。
studygiftの「支援」
そして今回の騒動です。授業に出席することを放棄して奨学金が打ち切られたのだったら、寄付(もはや支援ではないと思う)を募る前にやることが山ほどあるだろうとは思います。
奨学金が打ち切られるということは、相当悪質な態度だったはずだということは、他のブログでも触れられています。
だからと言って、いわれなく中傷したり罵倒しては絶対にだめなことは明らかですが。
ただ、冒頭で書いたように、僕もワセダの学費未納者なのでよく分かるのですが、大学人というのは学費の問題について相当親切かつ鷹揚です。
教務課、奨学金センターなどなどの人々が、本当に学生の立場に立って考えてくれ、みんなで「なんとかしてあげたい」と思ってくれていることはよーく伝わって来ました。(僕の場合、学費を納めたい方ではなく、「辞めたい」方であったので、最後には「退学するんなら、お金もったいないから学費納めない方がいいわよ」と大学の教務課のお姉さんにアドバイスされました)。
家入一真さんの発言
家入一真さんは
studygiftが多くの学生を救える継続的なシステムになり得るとただ信じて作った事だけは解って欲しい。坂口さんは賛同してその最初のケースとして出てくれた。見せ方や言葉が足らない部分があるのだろう。正すべきは正す。
と言っていますが、そうだろうな、と思います。心底そう思っているのはよく分かります。
しかし、はっきり言いますが、大学の教務課や奨学金センター、日本育英会といった組織は、教育事業をやっているわけでもなんでもない一ベンチャーのちょっとした思いつきなどより、学生の支援について100倍真剣に考えていることは間違いありません。
アピールすべきポイントが違っている
坂口綾優さんの強みは、可愛い女子大生であることなんかでは絶対にありませんし、写真の才能でもありません。この人の強みは、「バズるものが分かると」いう才能と、その能力で日本一になったという実績です。
この強みをこそアピールすべきです。
写真の善し悪しだけでいったら、別に普通の写真で、カメラマンとしての才能は特に大したことがないだろうというのは、素人の僕でも分かります。
しかし、僕はこの人の写真に不思議な魅力を感じ、同じことを思った人が数万人いるわけです。
私は、どういうものが人を惹きつけるかが分かります。その能力を使い、Google+で日本で一番多くフォロワーを集めたという実績を持っています。
この能力を使ってもらえませんか。
使っていただきたいのは、人を惹きつけるものを見分ける力です。私のこの力をうまく使ってお金を儲けてください。全力で努力します。
そして儲けたお金の一部を私にください。いただいたお金で、学費を払って学生を続けたいのです。
もしもこういう話だったら、大人側も大人の力の活かしようもあり、坂口綾優さんも自分の才能を正しく使え、双方ハッピーな事案になったに違いありません。
たとえばの話ですが、若くして起業した大学生ベンチャーの社長が
1年間SNSで遊んでいたら本業に手が回らなくなって収益が悪化しました。このままだと会社を続けられないから支援してもらえませんか。
と言ったとしたら、家入一真さんはそれでも支援すると言い、「ちょっと言葉が足りなかっただけじゃん。説明すればいいんでしょ?」と言うのでしょうか。
言葉が足りないのではなく、根本的に考え方が間違っていることが分かるのではないでしょうか。
坂口綾優さんの「使い道」
どなたか、坂口綾優さんの正しい「使い道」をちゃんと考えてあげてください。家入一真さんがそのポジションに一番近いと思ったのですが、残念なことに、studygiftで使い道を間違ってしまいました。坂口綾優さんご本人にとっても非常に悲しいことです。
と、ここまで書いてきて、ふと思いました。
「今すげーバズってんじゃん!」
もしかすると、もしかするとですよ、今回の騒動には、坂口綾優さんの周囲を含め、何らかの戦略性があったのかもしれません。こうすればバズるよね、という。
しかし、だとしたら、なおのこと間違っています。バズらせるっていうのはそういうことじゃないってばよ。
坂口綾優さんは今でもGoogle+に写真をアップしています。今でもいい写真です。
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