Androidアプリのダウンロード本数が150億本を越えたとのこと。
TechCrunchに記事が掲載されましたが、TechCrunch「Androidアプリのダウンロードが150億本越えたってマジ?」→Google「うん。知らなかった?」
というやり取りを経て明らかになったようです。
知らんうちに150億本ダウンロードされていた!?
TechCrunchの元記事はこちら。TechCrunchも知らなかったようです。
イギリスの新聞インデペンデント紙にAndroidアプリのダウンロード回数が近々150億を越える見通しという記事が載ったので、本当かどうかGoogleに問い合わせたところ、Googleの広報から「ていうかもう越えてるよ。2~3週間前かなー」と返事が来たということです。
ダウンロード本数についてGoogleが公式に言及したのは、Google Playがまだ「Androidマーケット」という名前だった今年の1月頃に、110億本を越えたと発表したときです。
2012年第1四半期の売上高発表の際にも、ストアの名称を「Google Play」に変えた時にも、ダウンロード本数についてはまったく触れませんでした。
iPhoneアプリが150億本ダウンロードを達成したのは2011年7月。この時には大々的な発表がありました。
110億本というどことなく半端な数字に比べれば、150億本というのは、はるかに分かりやすく宣伝しやすい数字です。
そんな数字を達成したというのに、Googleのこの静かな感じはいったいなんなのでしょうか。
iPhoneアプリとの比較
Androidアプリのダウンロードは150億本を越えましたが、iPhoneアプリは現在250億本です。Androidアプリは月間10億本ダウンロードされており、一方iPhoneアプリは12億5千万本だそうです。
ダウンロード回数はiPhoneアプリの方が多いのですが、登録されているアプリ総数はiPhoneアプリ60万本に対し、Androidアプリは50万本です。
そして、Googleがこれまでアプリ開発者に支払った金額は3億2千万ドル、つまり約256億円であり、Appleがこれまでアプリ開発者に支払った額は40億ドル、約3200億円と、10倍以上の開きがあります。
これを表にまとめるとこうです。
iPhoneアプリ | Androidアプリ | |
---|---|---|
ストア開始時期 | 2008年7月 | 2009年3月 |
月間ダウンロード数 | 12億5000万本 | 10億本 |
アプリ総数 | 600,000本 | 500,000本 |
開発者へ支払い額 | 3,200億円 | 256億円 |
この表を見ると、Androidプラットフォームは、iPhoneプラットフォームに比べて、次のことが言えます。
- アプリの総数は多いわりにダウンロードされにくい
- アプリ開発者が販売収益を得にくい
してみると、Googleは、販売本数やダウンロード本数を強調することで、(アンチAndroid陣営から)こうした構造を明らかにされてしまうことを嫌ったのでしょうか?
iPhoneは、アプリ開発者にそれなりに収益が還元されるのに対し、Androidはアプリ開発者にあまり収益が還元されないプラットフォームであると言えます。
何で収益を上げるのか
この話にはもう少し続きがあります。TechCrunchの同じ記事で、Googleは、2011年のAndroidアプリ販売収入を1450万ドル(11億6千万円)に対し、Androidからの広告収入を4億9250万ドル(394億円)と予測していました。
2012年は、アプリ販売収入を3590万ドル(28億7千万)、広告収入を8億43万ドル(643億円)と予測しています。
このように、Google自身も、Androidアプリの販売収入よりもはるかに多い金額を広告で稼いでいるのです。
手前味噌ながら、以前書いたこの記事「ところでGoogleってどうやって稼いでるの?」で述べたように、Googleはとにかく広告で稼ぐという戦略で一貫しています。
Googleがそういう方針なのですから、開発者自身もアプリの販売収益よりも広告収益に力を入れた方が賢明だということになります。
広告は悪か
考え方を変えれば、無料のアプリなのに、広告で収益を上げることができるという、ある意味夢のような収益構造がそなわっているとも言えます。経験上、有料アプリよりも無料アプリの方が10倍以上ダウンロード数に開きが出ます。
どんなに素晴らしいアプリを作っても、人の目に触れないのでは意味がありません。
無料で多くの人に使ってもらえて、その上広告で収益が上げられると考えれば、それほど悪くない話だと思うのですが、アプリに広告を載せるということに関して、みなさんはどうお考えでしょうか?
0 コメント:
コメントを投稿